このテーマは永遠の課題ともいえる。1998年 “How to kill Creativity” (Teresa M. Amabile )に創造性の3要素が紹介されている。
(1)創造的思考スキル、(2)専門性・専門能力、(3)モチベーションである。
創造的思考スキルというのは芸術などでいう独創性とは異なる。ビジネスなので適度な利便性、実行に移せ、品質を向上させ、プロセスの革新をもたらし、ビジネスのやり方に影響を及ぼすものでないといけない 。
専門性・専門能力というのは深堀だけでは駄目で横の広がり、応用性も求められる。そうすることで組み合わせによってイノベーションを生む創造的思考スキルと専門性はシナジーを発揮する。
応用性というのは領域だけでなく、人的広がりも含むと考えてよいだろう。今よく目にする越境人である。
モチベーションはベースとなる。これに欠けると上記2つは機能しない。使われないといってよい。
モチベーションは大きく分け2つり外因的なもの(extinsic motivation)と内因的なもの(intrinsic motivation)がある。創造性という点においては後者が重要となる。金銭や肩書などの外因的なものが目的であれば、その仕事が単純で魅力ないものでも継続することになる。そこに創造性はない。
日本は偏差値教育が好みのようであり、社会的格差の遠因でもあるかもしれないが、創造性という側面でいえば偏差値教育とは別物である。Effectuation理論でも立証している。むしろ邪魔なものかもしれない。
(宮川 雅明)